前回は簡単にできる商品のスタイリングについてお伝えしました。今回はスタイリングの際に役立つ色とトーンの知識について解説します。
色についてのおさらい 色の三属性【色相・明度・彩度】とは?
まずは簡単に色についておさらいします。
色には「三属性」というものがあり、その属性(チームやグループのようなもの)を理解し、上手く利用することで簡単に色のスタイリングができるようになります。
色の三属性 3つの要素
1.色相→色相は最も身近な「何色」に当たるものです。その色が「赤チーム」か「青チーム」か「黃チーム」なのか等を色相で表すことが出来ます。
色相環(しきそうかん)
これは日本色研配色体系(PCCS)の色相環です。色相環は、虹の色の順番に赤紫を加えて輪にしたものです。もっと細かく色がわかれているものもあります。
この色相環で向かい側にある色のことを補色または反対色と言います。
2.明度→明度はその名の通り色の「明るさの度合い」を表します。
3.彩度→彩度も名前の通り色の「鮮やかさの度合い」を表します。
色の三属性についてまとめ
出典:wikimedia
※色は大きく分けて無彩色と有彩色があります。
- 無彩色→白、黒、グレー
- 有彩色→赤、青、黄色など色味を持つ色
このうち、無彩色はその名の通り、「彩」が無いので彩度がありません。
また、色相環にも属していないので、無彩色は明度のみで色を表します。
色のトーンとは?
色のトーンに関して、「パステル調」「ダークトーン」「くすんでる系」等、皆様大体イメージはお持ちかと思います。
前述のPCCSが発表しているトーンの表がこちらです。
「同じトーン」とは、この表の中で同じ環に属する色のことです。
色のトーンのイメージ
色のトーンのイメージは色々ありますが参考になさってください。
- pペール…可愛い、女性らしい、優しい、軽い
- ltライト…子供っぽい、爽やか、楽しい
- bブライト…明るい、健康的、華やか
- ltgライトグレイッシュ…渋い、落ち着いた
- stソフト…柔らかな、穏やかな
- sストロング…強い、情熱的な
- vビビッド…鮮やかな、派手な、生き生きとした
- gグレイッシュ…濁った、地味な
- dダル…鈍い、くすんだ
- dpディープ…深い、伝統的な
- dkダーク…暗い、大人っぽい
- dkgダークグレイッシュ…硬い、重い、マニッシュ
- wホワイト…清潔な、冷たい
- Gyグレイ…スモーキーな、寂しい
- Bkブラック…高級な、シックな
色とトーンを使ってオシャレにスタイリングするコツ
※まず大前提として「かわいい」「真似したい」と思ってもらうためには、その時のトレンドを知っておく必要があります。トレンドに沿った色やトーンを使わないと、色のスタイリング的には間違ってないのに、「田舎っぽい」「古い」と思われてしまう原因になります。
スタイリングのポイント
前回ご紹介したハロッズの画像とともにご説明します。
1.商品のテーマに合ったメインとなる色・トーンを決める
この場合はライトグレイッシュの落ち着いたトーンと奥のペールカラーや白んだ色が不思議な感じを演出しています
Become a musical part of our enchanting adventure by creating your own personalised video. #HarrodsxBurberry https://t.co/jLBI3CzO6n pic.twitter.com/CK9hOzO0GF
— Harrods (@Harrods) 2016年11月11日
2.色やトーンを組み合わせる
1つのトーンだけだと単調でつまらなくなってしまうので、他の色やトーンと組み合わせるとリズム感が出ます
Classic, versatile and super-cosy, nothing says luxury quite like cashmere… #HarrodsMan https://t.co/UzGqNwtTeS pic.twitter.com/1fGjzrLSzA
— Harrods (@Harrods) 2016年11月21日
組み合わせる色は補色を意識したり、トーンのイメージが対象的なもの(例えば「冷たい↔温かい」「硬い↔柔らかい」)を合わせたりするとスタイリッシュなイメージになります
Make your pout really pop courtesy of our standout lipstick shades. #HarrodsBeauty https://t.co/XJOIYkJm5q pic.twitter.com/kJ4nb3stKt
— Harrods (@Harrods) 2016年11月18日
補色はお互いを引き立たせて目立たせる効果があります。トーンも、トーン表の中で遠いトーンと組み合わせることで、同様の効果を得ることが出来ます。
色やコーディネートについて学ぶおすすめのサイト
irouse →色の基礎だけでなく、流行色の歴史やパーソナルカラーに関しても載っています。サービス終了
◎色々なブランドの広告や商品画像、ショーウィンドーなどを、色やトーンを意識しながらみるだけで、とても勉強になります。
まとめ
- 色には色相・明度・彩度の3つの要素がある
- 色と同様、トーンにもそれぞれイメージがある
- 色やトーンを意識して組み合わせるとおしゃれになる