東京五輪のマスコットは公募?長野五輪の選考方法やデザイナーは?

デザイン関係でも何かと問題の多い2020年東京五輪。東京五輪のマスコットはどのように決めるのか、1998年の長野五輪での選考方法やデザイナーについてまとめました。

東京五輪のマスコットは公募?選考方法は?

選考方法を検討中

東京五輪のマスコットの選考方法はまだ決まっておらず、「マスコット選考検討委員会」によってマスコットをどのように選考するかが話し合われるそうです。

マスコット選考検討委員会は2017年3月末までに6回ほど会議を開いて、応募要項や審査方法を決定するそうで、会議の議題や決定事項なども随時公表していくようです。

これは大会エンブレムの選考が不透明だったという批判をふまえて、組織委員会が選考のプロセスを透明化するのが狙いと報道されています。

まずは「選考方法」を時間をかけて決めないといけないんですね。

マスコット選考検討会議

この「選考方法」を決めるマスコット選考検討委員会は外部の有識者によって構成されていて、座長は文化庁長官の宮田亮平さん、副座長はファッションジャーナリストの生駒芳子さん、12人の委員の中には元テニス選手の杉山愛さんやタレントの中川翔子さんもいます。

委員に選ばれた中川翔子さんは「世界中で愛されている漫画家の力を借りたりしながら、みんなが驚く方法で選んでいけたらいいと思う」と話していました。

1月17日に行われた第1回マスコット選考検討会議では、マスコット開発に関連のある基礎情報の共有、今後検討会議で決めていくべき事項について議論が行われたそうで、27日に行われる第2回の会議では、第1回で話し合われた議論を集約して、さらに具体的な議論を行う予定だそうです。

マスコット選考の時期はリオデジャネイロオリンピックに比べて遅れているそうなので、少し心配ですね。

五輪エンブレムは公募だった?

組織委員会がマスコットの選考に慎重になっている原因となった東京五輪のエンブレムは、1回目は国際的なデザイン賞を過去に2回以上受賞していることが応募条件でしたが、白紙撤回になった後の2回目は経験や受賞歴の有無は問わず、日本国内在住の18歳以上であれば応募資格が有りました。

今回のマスコット選考についても委員会は「参加資格」と「国民参加方法」の2つの軸を最重要の議題にしているそうなので公募になる可能性はありますが、副議長の生駒芳子さん個人の意見としては「できればオリジナルで開発したい」と意気込んでいるそうです。

まだ1回目の会議では、具体的なことは特に決まっていないそうなので、今後の行く先を見守っていたいと思います。

長野五輪のマスコットについて

マスコットのデザイン

1998年冬季長野オリンピックのデザインはフクロウでした。

スノーレッツ (Snowlets)

credit : joc

日本オリンピック委員会(JOC)のウェブサイトによると、このマスコットは「長野オリンピックの基本理念をシンボル化し、子供から大人まで、また国際的にも親しまれる大会マスコット」として生まれたそうです。

スノーレッツという名前は、冬季オリンピックをイメージさせる「雪 (Snow) 」、「さあ、一緒に!」と元気よく呼びかける言葉 (Let’s)、そして「フクロウの子供たち(Owlets)」から来ているそうで、それぞれのフクロウの名前はスッキー、ノッキー、レッキー、ツッキーです。

この名前は4万7484通の応募から選ばれたそうで、国際オリンピック委員会(IOC)の英語のウェブサイトには、4羽の名前Sukki・Nokki・Lekki・Tsukkiの最初の1音節ずつを取って「Su-No-Le-Tsu →スノーレッツ」という意味もあると紹介されています。

credit : ioc

平面に絵で描いても可愛くて、立体のマスコットにしても可愛いキャラクターを作るのはなかなか難しいですよね。

選考方法&デザイナー

長野オリンピックのエンブレムやマスコットなどはデザイン会社や広告代理店を対象にしたコンペで、ランドーアソシエイツに決まったそうです。

ランドーアソシエイツのグラフィックデザイナー篠塚正典さんのデザインしたエンブレム「スノーフラワー」。

credit : ioc

ランドーアソシエイツは製品や企業ブランディングを手がける企業で、本拠地はサンフランシスコです。

東京以外にも世界20カ国以上にオフィスがある大企業で、オリンピック関連のデザインでは長野五輪の他に、近代五輪100周年記念大会となった1996年アトランタ五輪の聖火トーチや2002年のソルトレイクシティ五輪のマスコットのデザインも手がけています。

ちなみに長野五輪の招致キャンペーンマスコットはイラストレーターの松下進さんがデザインしたオコジョのスノープルでした。

スノープルは雪とりんごのスノー+アップルからついたそうです。

「スノー」が付くと何でも可愛い感じの名前になりますね。

まとめ

  • 東京五輪のマスコットは選考方法を委員会が検討中
  • 3月末までに応募要項や審査方法を決める予定
  • 長野五輪のエンブレムやマスコットはランドーアソシエイツが担当した

どんなマスコットになるか、の前にどうやって選考するのか決まるのを待たないといけないですね。