最近テレビや手芸雑誌などでも取り上げられているフランス伝統のキルティング手芸「ブティ」について、材料や作り方なども含めてまとめました。
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フランス伝統のキルト「ブティ」について
南フランスが発祥の地
ブティは南フランスのプロバンス地方発祥のキルティング技術で、英語ではプロヴァンス・キルティングとも呼ばれています。
ブティの特徴は他のキルティングの技法に比べて、細かい模様を作ったり、モチーフ部分をより立体的に強調したり出来るところです。
ブティに好んで用いられるモチーフは、花や葉などの植物、果物の他、宗教的なシンボルが描かれることもあります。
繊細な模様がとてもオシャレですよね!
名前の由来
「ブティ(boutis)」はプロヴァンス語で “詰める” という意味です。
シャネルのバッグなどで有名な「マトラッセ」もフランス語で「キルティングの、詰め物をした」という意味ですが、ブティとは作り方が違います。
ブティは別名「白い布の彫刻」とも呼ばれているそうで、確かにとても美しいですよね。
ブティの材料やキット、作り方
必要な材料は?
- 薄手の木綿布…コットンバチスト、ローン、キャンブリックなど
- 刺繍糸…コットンアブローダー、キルト糸
- 詰め糸(コットンヤーン)
- 針…キルト針、刺繍針、タペストリー針
ブティに必要な材料はほとんどがご家庭にあるものか、手芸屋さんでそろうものばかりです。
布は目の詰まった薄手の平織りコットン地が最適で、コットンバチストはブティ用として売られているものもあります。
ブティ・キットの販売
手作りタウンではブティキットの販売は現在していないようですが、NHK「すてきにハンドメイド」1月号に載っている「ブティのポーチ」「応用ショルダーバッグ」の手作りキットが数量・期間限定で販売されています。
ブティ・キット販売ウェブサイト (販売終了)
限定数量はポーチ100個・バッグ50個で、2017年2月28日までの販売です。
ちょっと難しそうですが、ポーチの方は初心者の人でもできる基本のセットになっています。
ブティの作り方
ブティの作り方は刺し子やビーズ刺繍などに慣れている方にとっては、比較的簡単かもしれません。
- モチーフを決めて紙に描く
- 布にモチーフをトレースする
- 2枚の布を重ねて、しつけ糸で留める
- 下描きに沿ってステッチをかける
- コットンヤーンを詰める
本場フランスでブティを学び、本も出版している中山久美子ジェラルツさんがブティの作り方動画をYouTubeにアップされているので是非参考にしてみてください。
糸詰めの仕方についての動画もあります。
中山久美子ジェラルツさんは現在もフランス在住だそうですが、このブティの技術を伝えていくために日本でもレッスンをしています。中山さんの回は終了
このクラスではブティの技術はもちろん、歴史や図案の成り立ちも学ぶことが出来るそうなので、基本を覚えてオリジナルな作品作りに活かせそうですね!
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まとめ
- ブティは南フランス伝統のキルティングの技法
- 細かい模様やモチーフを立体的に見せることが出来る
- 別名は「白い布の彫刻」で、昔から貴族などにも愛されてきた
日本伝統の手芸も素晴らしいものがたくさんありますが、ヨーロッパや海外にも色々な伝統があるんですね。