【商品企画】商品のテーマを決めて、自分らしい商品をデザインする方法

前回はトレンド (流行) を商品に落とし込む方法について、お話ししました。今回は「テーマ」を決めて、さらに自分らしい商品を作る方法について解説します。

テーマとは

日本語の「テーマ」や英語の「theme」を検索するといろいろな意味がヒットしますが、ここでは私の考える「テーマ」について簡単にお伝えします。

テーマとは、作品 (商品) を通して、見る人やお客様に伝えたいもの。

例えば、テーマは「夏」や「冬」のように季節でもいいと思いますが、さらに具体的に

  • 「子供の頃の夏休みの思い出」→手にした人が懐かしい気持ちになる、心が暖かくなる
  • 「沖縄旅行」→青い海、強い日差し
  • 「初霜が降りた朝」→外に出たら、肌を刺すような寒さ、人が恋しい

こんな感じにすると商品の色、形、素材、香りなどをイメージし易いです。

もちろん、テーマは「愛」でもOKです。ちなみに、テーマ=題名ではないので、決めたテーマを表に出す必要はないです。(出しても良い)

トレンドの発表の際にテーマも発表される?

実は、前々回の記事で少し触れたプルミエール・ヴィジョンやトレンド・ブックでも、トレンドのキーワードのようなものが発表されます。トレンド・ブックは作っている会社によって言葉は違いますが、全体的な雰囲気は似ています。

例えば、「トロピカル」や「深海」など。そこからデザイナー達はインスピレーションを受けて、自分たちのデザインに落とし込んでいきます。

こういったキーワードは以前お伝えしているピンタレストやWWD、ヴォーグオンライン、本屋さんで売られているトレンド雑誌でも見つけることができます。

このキーワードは、その時の世界情勢やイベント (例えばオリンピックや万博) などに関連していることが多いです。イタリアのミラノで万博が開かれた2015年の夏は明るくきれいな色が多く見られました。

自分らしい商品にするためには

自分らしい商品を作るためには、トレンド感を入れつつ「自分らしい」テーマにすることが重要です。

多くのデザイナーたちは、旅をしたり、自分が作っているものとは別のカテゴリーの作品を見たり、色や素材からインスピレーションを受けます。

そして実際に写真を撮ってムードボードに貼ったり、旅行先からお土産として実物を持って帰ってきたりします (例えば民族衣装やその土地特有の染め方の布など) 。

キーワードを使って商品のラインナップを増やす

例えば、「深海」というトレンドキーワードから

  1. 沖縄でスキューバダイビングをする
  2. 海の中の写真を撮る
  3. ムードボードに貼る
  4. 商品に使う色や素材を決める
  5. アイテムを展開させる

商品展開は、いつもはパスケースだけを作っていたデザイナーさんが、同じ色・同じ素材、または同じ色・アイテムに合わせた違う素材などを使って

  • パスケース
  • お財布
  • 手帳カバー

のようにアイテムを増やしていくことです。

テーマを決めて統一感をもたせることで、それぞれの商品につながりができ、見ていて美しいですし、購買意欲をかき立てることにつながります。

なかなかイメージをするのが難しい方はハンドメイドショップなどのぞいてみてください。様々な国の色んな商品があるのでEtsyがおすすめです。

まとめ

  • テーマとは「見る人に伝えたいこと」
  • トレンドのキーワードにも注目する
  • キーワードを自分らしく解釈して、作品に反映する
  • テーマやキーワードを決めることで商品に統一感が出せる
  • テーマを決めると、商品展開をするときに楽

デザインの仕方にルールはありませんので、インスピレーションや想像力を遮らず、アイデアが湧いてくるような、ご自身のやりやすい方法をぜひ見つけてください。

次回は「お客様について」の記事を書く予定です。

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