【商品企画】トレンドを商品に落とし込む方法 自分らしいデザインを考える

前回の記事で「トレンドリサーチ」についてご説明しました。今回はリサーチした情報から商品を企画する方法についてご説明します。

デザインが先か、素材集めが先か

もしかしたら皆様は、ユザワヤなどの手芸屋さんで、写真やデザインをお店の人に見せながら「こういうのないですか?」と聞いている人を見たことがあるかもしれません。

もしくは「こんなものが作りたい!」とひらめいて、イメージしたものを探しに出かけた方もいらっしゃるかもしれません。

それも、もちろん企画→制作の流れにあっていますよね。

実は、先にデザインをするか、素材集めをするか、はどちらが正しいということはありません。イメージしたものを買いに行ってそれが見つからなくても、他に可愛い布や材料を見つけたり、代用品で作ったものが意外に可愛かったり、なんていう嬉しい発見もできるかもしれないですよね。

素材集めから商品をデザインする方法

前回の「トレンドの仕組み」を読んでいただいた方はお気づきかもしれませんが、トレンドは

  1. 流行色の発表
  2. それをふまえたテーマ・素材・スタイルの発表
  3. コレクションでアイテム・コーディネートのお披露目

という順になっているんですね。と、いうことはトレンドを牽引するデザイナーの人たちは「流行色や素材からイメージしてデザインをふくらませる」事が多いのです。

※しかし、決まりはないのでデザインの仕方は人それぞれです。デザイン画を必ず描かないといけないという決まりもありません。

ムードボードの作り方

この「色や素材」からデザインを考えるときにムードボード (Mood Board) というものを作ることがよくあります。「素材や写真などのコラージュ」のように思っていただければと思います。

ムードボードの例

こんな感じで人それぞれです。「トレンドのもの」と一緒に「自分が好きなもの・自分らしいもの」を一緒にいれると自分らしい商品企画をするのに役立つと思います。

また、ボタンやジッパーなどのような付属品も一緒に貼り付けてもいいと思います。考えるだけで、ワクワクしてきませんか?

デザインに制限を設けない

商品企画は「アイデア出し」の段階です。「これはダメ、あれはやめておこう」とやっていると、ありきたりな商品しかできません。まずは色々やってみて、迷ったり混乱したりしてきたら、周りの人に意見を求めるのも良いかもしれません。

私は編み物はそんなに得意ではないのですが、以前社会人向けのクラスに参加したことがあります。はっきり言って棒編みは普通の表編みと裏編みくらいしかできなかったのですが、先生から「色んな素材で編んできなさい」という宿題が出ました。

そこで私は

  • 捨てようと思っていたジーンズを細くストリップして編んだ
  • 長方形のお菓子の包み紙に左右からハサミを入れて1枚の長細い紙にして編んだ
  • ボンボンとか変わった素材の糸を編んだ…など

一見アホらしいようにも見えますが、手当たり次第身の回りのものを表編みで編みました。

そうしたら、意外に可愛かったんです!先生やクラスメイトにも褒められました。

「意外性」ってとても大事ですし、アナタが作った意外性がブランドの顔にもなるんです。

例えば、アンテプリマのバッグはとても良い例だと思います。「変」と思う人もいるかもしれませんが、意外なもので作っているにも関わらず上品で素敵ですよね。

とにかく、トレンドをもとにご自身の感性に従ってデザインしてみてください。たくさんアイデアを出した後、現実に戻ってきて考えれば良いのです。

まとめ

  • 「デザインが先か、素材が先か」決まりはない
  • ムードボードを使ってデザインのイメージをふくらませる事ができる
  • はじめにデザインを考えるときにはやりたい放題やる (〇〇はダメとか考えない)
  • 「トレンド (お客さんがほしいもの) 」と「自分らしさ」をかけ合わせた商品を作る
  • 意外性は武器になる

ムードボードを作る工程は、私がもっとも好きな作業の1つです。次回は「テーマについて」書きたいと思っています。

今回の説明がわかりにくい、またはご自身の場合はどうやっていったら良いか思いつかない、という方はお気軽にコチラからご質問ください。