「ウールマーク」って見たり聞いたりする機会はよくありますが、具体的にどんなものなのでしょうか。ウールマークの意味や会社、マークの種類、メリノウールについてまとめました。
ウールマークについて
ウールマークの意味は?
Woolmark (ウールマーク) はオーストラリアン・ウール・イノベーション (AWI) の登録商標です。
ウールマークはもともと1937年に設立された国際羊毛事務局 (IWS) がウール製品の消費拡大のため、高い品質基準をクリアしたことを示す品質保証のマークです。
IWSは1997年に名称を「ザ・ウールマーク・カンパニー」に変更、その後2000年代にオーストラリアのAWIに子会社化されました。
ザ・ウールマーク・カンパニーとは?
「ザ・ウールマーク・カンパニー」がどんなことをしているかというと、
- ウールマークによる品質認証の管理
- ウール素材に関する知識や情報の発信
- 天然繊維の可能性を広める活動
- イノベーションのサポート
などで、具体的には支店を世界中においてウール製品の企画生産や販売促進をサポートしたり、同じような思いを持つブランドとコラボレーションしたりしています。
最近では、2017-18秋冬コレクションでラフ・シモンズとパートナー契約を結んだことを発表しています。
日本のブランドではアタッチメントが2016年の秋にカプセルコレクション「ATTACHMENT×WOOLMARK」を発表しました。
ザ・ウールマーク・カンパニーが日本でコレクションを行ったのはこれが初めてだったそうです。
また、毎年「国際ウールマーク賞」を開催し、ファイナリストにはコレクションのための助成金やブランドが成長するためのサポートもしています。
この賞は世界の若手デザイナー発掘を目的としていて、カール・ラガーフェルドや故イヴ・サン・ローランも過去に受賞しています。
ザ・ウールマーク・カンパニーは、ウールの伝統や品質も守りながら、新しいことにも挑戦して、世界中でウール市場を広げるサポートをしているんですね。
ウールマークの種類
ウールマークは世界の約140カ国で使われている共通のマークで、AWIが定めている厳しい基準に合格した製品のみに付けることが出来ます。
基準は以下のようなものがあります。
- ヒツジの新毛を使った製品である (再生ウールはNG)
- ウールマークが定めた強度や耐性基準に合格している
- ウールマークライセンシーとして認可されたメーカーの製品である
新毛の混率によっても付けられるマークが違い、ウールマーク・ファミリーには3つの種類があります。
また、品質や機能によって、ピュアメリノウール、メリノウルトラファイン、クールウールなど他にもいくつかのサブブランドがあります。
とにかくウールマークがついている製品は色々な基準をクリアしていて、信頼できるということですね。
メリノウールとは?
「メリノウール」は、主にオーストラリア、ニュージーランド、フランスなどで飼育されているメリノ種のヒツジからとれるウールです。
このメリノウールは、天然繊維の中で最も質が良くて万能な繊維の1つと言われています。
繊維の細さは一般人の髪の毛の3分の1ほどで、とても柔らかく、肌触りがとても良いことでも有名です。
また、メリノウールは高い断熱効果と通気性を持ち合わせているため、冬だけではなく、暑い時期にも着ることが出来るそうです。
ポール・スミスもこれまでに何度も春夏のコレクションでメリノウールを使った作品を発表しています。
ポール・スミス サイクリング・ジャージ
暑苦しい感じが全然なくて、爽やかにサイクリングもできそうですね。
また他の天然素材とも比べてみたいと思います。
最後に…元環境大臣で、現・東京都知事の小池百合子さんが、ザ・ウールマーク・カンパニーのインタビューでウールと環境について語っている動画を載せておきます。
「サステイナブル」という言葉は、日本ではなかなか意味と活動が浸透していないような気がしますが、個人レベルでも自分が消費するものは気をつけていければと思います。
まとめ
- ウールマークはオーストラリアン・ウール・イノベーションの商標登録
- 子会社のザ・ウールマーク・カンパニーはウールマークの認証だけでなく、ウール製品を広めるサポートもしている
- ウールマークには品質や機能によって、種類がいくつかある
- メリノウールはメリノ種のヒツジから取れたウールで、高品質で万能な素材
今度買い物に行った時は、いつもより注意深くウールマークの商品を見てみたいと思います。